「環境技術」2017年8月号 記事情報

掲載年 2017
巻(Vol.) 46
号(No.) 8
410 - 413
記事種類 特集
記事タイトル 黄砂時の韓国ソウル市における大気中の真菌群叢の変化
著 者 全恩美、金銀淑
第1著者ヨミ JEON
第1著者所属 ソウル特別市保健環境研究院
要 旨 1.はじめに
真菌類は浮遊性粒子状物質の大部分を占めており,大気中の真菌露出は喘息症状を悪化させ,喘息の悪化危険度を高めることが知られている1,2).真菌へ人体が露出される主な経路は,呼吸による空気中の浮遊性胞子と微生物破片の吸引と推定される3).African dust やAsian dust events は,高濃度の砂漠のほこりが長距離を移動し,風下地域に影響を与えるものであり,黄砂とともに真菌類や細菌等の微生物が大気中の微生物の濃度を増加させ,微生物の構成成分に影響を及ぼすと知られている4―6).また,これによって風下地域の生態系及び人体にも影響を及ぼすと報告されている7―9).
このような影響を把握するためには,真菌類の種類を調べる必要がある.しかし,今までの浮遊性微生物に関する研究は,主に培地培養法6,10)によるもので,培地で増殖できる微生物のみを対象にするため,菌体数を過小評価する可能性があり,特に培養できない微生物の中にも人体に影響を及ぼす微生物が存在する可能性がある11).したがって本研究では,黄砂による大気浮遊真菌の変化を明確にするため,培養法と分子生物学的な手法を用い黄砂または非黄砂時における大気中の浮遊性真菌の濃度および群集を比較・分析した.
キーワード:黄砂,大気浮遊真菌,群集,ITS clone
特集タイトル 東アジアの環境研究動向 ー大阪市・ソウル特別市・北京市の研究者の協働を例として
特集のねらい