「環境技術」2017年9月号 記事情報

掲載年 2017
巻(Vol.) 46
号(No.) 9
464 - 469
記事種類 特集
記事タイトル 石油コンビナート火災・爆発対策用ロボットシステムの研究開発
著 者 天野久徳
第1著者ヨミ AMANO
第1著者所属 消防庁防災研究センター
要 旨 1.はじめに
 東日本大震災ではガスホルダーヤードにおいて火災・爆発が発生した.現在,南海トラフ地震や首都直下地震の発生が懸念される中,自然災害によって石油コンビナートや化学プラントといったエネルギー・産業基盤施設において大規模な火災が発生することも考えられる.自然災害ばかりでなく,平成24年の姫路市における化学プラントの爆発事案においては,消防隊員1名が殉職し,また多くが負傷した.ここ数年間は事故件数も増加傾向にある1).
これら基盤施設の火災・爆発は市民生活に大きく影響を与え,市民の日常生活に支障をきたす.自然災害や事故時に避難を強いるばかりでなく,その後の地域の復興や市民生活の復旧には,エネルギー・産業基盤が不可欠である.したがって,災害を早期に抑制することが重要である2―5).
しかしながら,これらの火災・爆発発生現場は特殊な状況であるため,消防隊員が火炎に近接して活動することは危険で困難をともなう.遠隔操作機器での対応にも通信距離の限界が,また,単体のロボットでは大規模な災害に有効な対応が難しいと考えられる.一方で,自律的に動作し,互いに協調連携ができる複数のロボット等でロボットシステムを構成し,対応することが有効と考えられる.そこで,平成26年度から5年計画にて,消防ロボットシステムの研究開発を進めてきている6―8).本稿では,消防ロボットシステムの研究開発のコンセプト及び平成28年度に完成した消防ロボットシステムを構成する各単体ロボットの一次試作機の概要を紹介する.
キーワード:火災,爆発,コンビナート,プラント,ロボット
特集タイトル 防災と情報通信・ロボット技術
特集のねらい