「環境技術」2017年11月号 記事情報

掲載年 2017
巻(Vol.) 46
号(No.) 11
575 - 580
記事種類 特集
記事タイトル 畜産系有機排水を安定して浄化する伏流式人工湿地ろ過システム
著 者 加藤邦彦、井上京、家次秀浩、辻盛生、菅原保英
第1著者ヨミ KATO
第1著者所属 国立研究開発法人農研機構 東北農業研究センター
要 旨 1.はじめに
 酪農施設,養豚場,養鶏場などから排出される汚水は,生活排水よりも有機物濃度が高く,そのまま放流されると地下水や河川の汚濁源となるため,低コストで省力的な汚水処理法が求められている.
 伏流式人工湿地はヨシなどを植栽した砂利や砂の層で汚水をろ過して水を浄化する手法であり,生活排水や産業排水などを経済的に浄化する手法として1970年代以降にヨーロッパをはじめ世界中に広がってきた新しい技術である.筆者らは,2005年から北海道や東北の寒冷地において畜産排水などの高濃度の有機排水を処理する伏流式人工湿地システムを開発し1),好気・嫌気の多段型ろ床からなるハイブリッド構造の採用や,目詰まりや凍結を回避する独自の工夫などにより,面積あたりの浄化効率を高め,適用対象と適用地域を拡大してきた2―6).本稿では,実規模で稼働しているシステムの性能について冬期を含めて長期間評価したことにより,このシステムが畜産系有機排水を浄化する実用技術として安心して提供できることを紹介する.
キーワード:汚水処理,多段型,ハイブリッド,硝化・脱窒,寒冷地
特集タイトル 人工湿地による水環境保全
特集のねらい