「環境技術」2017年11月号 記事情報

掲載年 2017
巻(Vol.) 46
号(No.) 11
596 - 600
記事種類 特集
記事タイトル タイでの埋立地浸出水を対象とした人工湿地の適用可能性の評価
著 者 尾形有香、石垣智基、蛯江美孝、山田正人
第1著者ヨミ OGATA
第1著者所属 国立研究開発法人国立環境研究所
要 旨 1.東南アジア諸国の埋立地浸出水処理の課題
 東南アジア諸国では,近年の急激な人口増加や経済の発展による廃棄物増加に伴う埋立面積の拡大により,当初計画を超える量の浸出水が発生し,生活環境,水環境,農業等への影響が顕在化している.当該地域の多くでは,埋立地浸出水の処理は,調整池・貯留池の水面蒸発に依存した方式が採用されているが,雨季の高頻度降水や極端気象の影響を受けて,貯留池の容量を越える大量の浸出水が発生することで,未処理浸出水の越流が生じている.同地域においては,未処理浸出水の越流防止が浸出水管理の最優先課題であり,そのためには,効率的に浸出水・貯留水の水量を削減することが重要である.浸出水は,廃棄物埋立地が閉鎖された後も,継続的に排出されるため,長期に渡る適正な管理(閉鎖後管理)が必要とされる.しかしながら,多くの東南アジア諸国では,廃棄物埋立地を長期にわたって,適正管理するために投入可能な予算,電力,技術等に限界があることから,これらに強く依存する先進国型の浸出水処理技術を導入した場合,開発援助や技術支援の終了に伴って,維持管理の継続が困難となり,運転が中断されるケースが散見される.こうした問題を解決し,東南アジア諸国において持続可能な浸出水処理システムを構築するためには,現地の経済状況,技術力,資源・エネルギー調達に見合った浸出水処理技術の開発が必要である.
キーワード:廃棄物埋立地,タイ,浸出水,人工湿地,水量削減
特集タイトル 人工湿地による水環境保全
特集のねらい