「環境技術」2018年2月号 記事情報

掲載年 2018
巻(Vol.) 47
号(No.) 2
60 - 65
記事種類 特集
記事タイトル バイオアッセイとWET法の展望
著 者 有薗幸司
第1著者ヨミ ARIZONO
第1著者所属 熊本県立大学
要 旨 1.はじめに
 アメリカのChemical Abstract Service によると現在登録されている化学物質の数は2015年には一億を超え,さらに毎日約15,000ずつ増えている.我々は日常的には10万種もの化学物質に囲まれて生活しているとされている.しかし,このうち毒性に関する情報が得られているのはわずか十数%程度にしかすぎない.こうした状況の中で,特に有害性の強い一部の化学物質だけではなく多数の化学物質に,人間を含む生態系が曝露される機会が増大しており,その影響が懸念されている.これまで化学物質管理は個々の化学物質の毒性評価を基に個別物質ごとに行われてきたが(例えば排水基準),水環境への負荷の変動を化学物質等の分析値のみで評価することは難しい.
 そこで化学物質の総体としての複合影響をも評価し,管理する必要がありその手法として化学物質に特異的に反応する生体分子や化合物が引き起こすある種の生体反応などの生化学的指標(バイオマーカー)とした生物毒性評価法(バイオアッセイ)と化学物質そのものの分析と併用して化学物質の曝露等環境変動に伴う負荷を生物への総合的(複合的)な影響を評価することは有用と思われる1―4).以下バイオアッセイを活用した水環境管理とその展望について概説する.
特集タイトル 生物応答を利用した排水管理法(WET 手法)の現状と展望
特集のねらい