「環境技術」2018年2月号 記事情報

掲載年 2018
巻(Vol.) 47
号(No.) 2
73 - 76
記事種類 特集
記事タイトル 実試料へのWET法の適用における課題への対応
著 者 山本裕史、阿部良子、渡部春奈、鑪迫典久 
第1著者ヨミ YAMAMOTO
第1著者所属 (国研)国立環境研究所
要 旨 1.はじめに
科学技術の進歩に伴い,多種多様な化学物質が製造・使用されており,われわれの日常生活を快適にするとともに,安全安心の確保に貢献している.その一方で,使用後に廃棄された化学物質が環境中に排出された際には,人や野生生物に対して有害な影響を及ぼす恐れがある.そのため,国内では一定量以上製造・輸入される工業化学物質については化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)において,また農薬類の登録時には農薬取締法において,ともに人の健康や水生生物への安全性の確認がされている.また,事業所からの排出時には,水質汚濁防止法や大気汚染防止法によって排出に関する基準値が設定されている化学物質もあるほか,化学物質排出把握管理促進法(化管法もしくはPRTR 法)によって事業者によって排出量を都道府県に届出し,国が集計・公表を行う自主管理も実施されている.その一方で,未規制の化学物質の影響や複数化学物質による複合的な影響については,国内では十分な対応ができていないのが現状である.
このような化学物質の複合的な影響の問題に対応するため,諸外国では生物応答(バイオアッセイ)を排水や環境水などに適用して排水を評価・管理するシステムが広く利用されており,主として水生生物への短期慢性毒性試験を活用した米国のWhole Effluent Toxicity(WET)システムをはじめ,急性毒性試験や変異原性試験を利用するドイツの排水令に加え,近年はミジンコ急性遊泳阻害試験をベースとしたシステムが韓国や台湾で導入されている1).……(続く)
キーワード:精度管理,実習セミナー,河川水,チャレンジテスト
特集タイトル ・生物応答を利用した排水管理法(WET 手法)の現状と展望
特集のねらい