「環境技術」2019年1号 記事情報

掲載年 2019
巻(Vol.) 48
号(No.) 1
14 - 17
記事種類 特集
記事タイトル 水環境行政の現状と課題―水質環境基準の経緯と底層溶存酸素量等の位置づけ―
著 者 熊谷和哉
第1著者ヨミ KUMAGAI
第1著者所属 環境省水・大気環境局水環境課
要 旨 1.水質環境基準の経緯
 今更ということかもしれませんが,水環境行政の施策目標となる水質環境基準のこれまでの経緯を簡単に振り返ってみようと思います.
 公害対策基本法から環境基本法に受け継がれた環境基準ですが,その定義は変わっておらず,「政府は,大気の汚染,水質の汚濁,土壌の汚染及び騒音に係る環境上の条件について,それぞれ,人の健康を保護し,及び生活環境を保全する上で維持することが望ましい基準を定めることとする.」とされており,「政府は公害防止に関する施策を総合的かつ有効適切に講ずることにより,環境基準が確保されるよう努めなければならない.」とされています.望ましい基準を確保するように努力する,その努力目標が環境基準の意味となります.
 水質環境基準は,健康項目と生活環境項目の2つにより構成されています(図1,図2).まず,健康項目の経緯から始めます.
 健康項目は,その名の通り,人の健康保護を目的とした環境基準です.直接的な飲用摂取や水域の魚類を経由した食品摂取による健康被害の防止を目的としたものです.衛生的な健康問題を別として,いわゆる有害化学物質による健康被害の防止を担うことになります.通常の水道の浄水処理において,溶解成分ついて処理が困難であるといったこともこの背景にあるものです.
キーワード:水環境指標,環境基準,経緯,底層溶存酸素量,透明度
特集タイトル 2019年環境行政の展望
特集のねらい