「環境技術」2019年1号 記事情報

掲載年 2019
巻(Vol.) 48
号(No.) 1
18 - 21
記事種類 特集
記事タイトル 下水道行政の現状と課題―下水道事業を取り巻く環境変化に対応していくために―
著 者 山田哲也
第1著者ヨミ YAMADA
第1著者所属 国土交通省水管理・国土保全局下水道部下水道企画課
要 旨 1.はじめに
 まずは,年頭にあたり,謹んで新年のご挨拶を申し上げるとともに,平成30年7月豪雨や北海道胆振東部地震,台風第21号など,昨年の多くの災害により被災された方々へお見舞い申し上げます.
 また,被災地の復旧支援に携わられている皆様へ厚く感謝申し上げます.下水道は,言うまでもなく国民の安全・安心な暮らしと健全な社会経済活動に不可欠なインフラであり,その整備・普及に国を挙げて取り組んでまいりました.現在,浄化槽等を含む汚水処理人口普及率は9割に達しましたが,残る未普及対策,ハード・ソフト両面からの都市浸水対策,合流改善や高度処理などの水質改善対策,強靱な下水道システムに向けた地震対策,省エネ・創エネ対策など,今後も下水道ストックの効果的・効率的な形成を進めることが必要とされています.さらに,これまで整備してきたストックの技術的・経営的マネジメントやリノベーションは,今後の人口減少等を考えると喫緊の課題となっており,将来にわたっていかに下水道の機能を維持していくか,今まさに智恵を絞り,努力していくことが求められている状況です.
 こうしたなか,国土交通省では,民間の有するノウハウや資金の積極的な活用,地域の汚水処理事業の広域化・共同化,下水汚泥等の資源の徹底的な活用等を推進し,下水道事業の一層の効率化を促進しているところです.また,昨年相次いで発生した災害を踏まえ,政府全体で「重要インフラの緊急点検」を実施しました.下水道については,施設整備による一定の浸水対策効果が発揮できたものの,電力供給や施設の耐水化等の問題が明らかになったことから,この緊急点検の結果を踏まえ,今後対策を講ずることとしています.
 多くの地方公共団体では,厳しい経営状況を改善するために,下水道事業の一層の効率化が求められていますが,それとともに全国的に災害が頻発していることから,安全・安心への備えも欠かせない状況です.本稿では,これらの課題に対する取組と今後の展望について,紹介します.
キーワード:重要インフラの緊急点検,コンセッション
特集タイトル 2019年環境行政の展望
特集のねらい