「環境技術」2020年4号 記事情報

掲載年 2020
巻(Vol.) 49
号(No.) 4
200 - 204
記事種類 特集
記事タイトル AI・ICT を活用したごみ焼却発電施設の最適運転管理システムの開発
著 者 近藤 守
第1著者ヨミ KONDO
第1著者所属 日立造船
要 旨 1.はじめに
 私たちの日々の生活により排出される厨芥やリサイクルが困難なプラスチック類や紙類などの一般廃棄物は,その約80%(3,262万トン)が全国に設置されている1,082施設の都市ごみ焼却施設で焼却されている.都市ごみ焼却発電施設は,焼却で得られた廃熱を用いて発電している施設であり,379施設で約321万世帯分の年間電力使用量に相当する電力を発電している1).
 都市ごみ焼却発電施設は,24時間連続で運転されており,施設規模にもよるが,1施設当たり50名前後の運転員により,安全で安定的にそして衛生的にごみが処理されている.
 現在,日本では少子高齢化が進み,総人口は2030年には1億1,760万人に,2060年には8,763万人まで減少すると推定されている2).これは近い将来,人口減少に伴って労働人口が減った際には,廃棄物処理施設の運転員を確保することが難しくなる可能性があることを示唆している.
 労働人口が減少した時でも,安全で安定的で衛生的な廃棄物処理を継続するためには,下記の2つの対応が考えられる.
 ・施設の集約化により,一施設当たりの運転員数は維持したまま,廃棄物処理施設全体の運転員総数を削減.・施設数を維持したまま,一施設当たりの運転員数を削減した少人数での運転.
 近い将来,より労働人口が減少した場合には,施設の集約化とともに少人数での運転を実施しなければならなくなるかもしれない.また,廃棄物処理施設の運転が遠隔監視されることで,中央制御室は無人になっているかもしれない.
 当社では,将来的な運転員の不足に備えて,人工知能(AI)を含むICT を活用し,少人数さらには無人での運転で現状レベル以上の安定運転と性能確保が可能な「最適運転管理システム」の開発を進めている.本稿では,その概要を紹介する.
キーワード:燃焼変動予測,三次元マップ,予知保全,AI,IT による保全
特集タイトル AI・IoTの導入を進める廃棄物処理施設の開発動向
特集のねらい