掲載年 |
2020 |
巻(Vol.) |
49
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号(No.) |
5
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頁 |
240 - 245 |
記事種類 |
特集
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記事タイトル |
農薬取締法の改正と,農薬による長期的な生態影響への対応 |
著 者 |
上迫大介 |
第1著者ヨミ |
KAMISAKA |
第1著者所属 |
環境省 |
要 旨 |
1.はkじめに 農業を始めて以来,人は病害虫や雑草から農作物を守るための努力を行ってきた.その方法としては,病害虫に強い品種の利用,耕起や作物を収穫した残りの部分の除去による病害虫発生対策などの耕種的防除,ビニールシートや敷きわらによる雑草抑制,太陽熱利用による土壌の消毒などの物理的防除,クモ等の天敵等を利用した生物的防除も行われている一方,少ない労力で一定の効果が得られる点で農薬の使用が行われている1). 日本では,江戸時代,鯨からとった油を水田に撒き,稲に付いている害虫を払い落とす方法が発明され,昭和の初期まで続けられた.また,戦前には除虫菊(蚊取り線香と同じ成分),硫酸ニコチン(タバコから)などを用いた殺虫剤,銅,石灰硫黄などの殺菌剤など天然物由来の農薬が使われていた.しかし,雑草に対しては手取りによる除草が中心であった1). 戦後,科学技術の進歩により化学合成農薬が登場し,収穫量の増大や農作業の効率化につながった.特に,除草剤を使用することで除草作業は効率的に行えるようになった1). キーワード:農薬取締法,長期的な生態影響,慢性影響,環境省 |
特集タイトル |
<水中残留農薬の中長期的リスク評価を見据えて> |
特集のねらい |
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