「環境技術」2020年5号 記事情報

掲載年 2020
巻(Vol.) 49
号(No.) 5
262 - 267
記事種類 トピックス
記事タイトル 持続可能な資源利用としての都市鉱山―2020東京五輪メダルの意味するもの―
著 者 原田幸明
第1著者ヨミ HARADA
第1著者所属 (一社)サステイナビリティ技術設計機構
要 旨 1.はじめに
本稿を執筆している2020年7月は本来なら2020Tokyo オリンピック・パラリンピック(以下,2020Tokyo)の開催を前にしてその熱狂の中にあるはずの時であった.しかし新型コロナウイルス禍によりその開催は延長され,今や開催そのものさえ危うい現状である.その開催を心待ちにしているアスリートや観客とともに,いま倉庫の隅でひっそりと出番を待っているものがある.それが2020Tokyo のために準備されたメダルたちである.しかもそのメダルは単純に金属を買ってきて作られたものではない.市民が使った携帯電話機や小型家電が市民の手によって集められ,そこからリサイクル関係者の協力で取り出された金,銀,銅で作られた市民の心のこもったメダルたちである.そして,これはオリンピックをみんなの手で成功させたいという市民の心の結晶であると同時に,持続可能社会に向けた象徴的な取り組みでもある.特に,後者の観点から,たとえ2021年の開催が見送られたとしても,それ以降のオリンピック・パラリンピックが2020Tokyo のレガシーとして引き継がれていかれるべきものである.本稿では,2020Tokyo が準備した都市鉱山メダルの持続可能性の観点での意義を確認し,それにより,これからのオリンピックや各種イベントへの展開へと期するものである.
キーワード:都市鉱山,オリンピック・メダル,資源利用,リサイクル,E-waste
特集タイトル
特集のねらい